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  管理人・歩く猫 これっぱかしの宝物について。真田丸とネット小説など。ご感想・メッセージなどは拍手のメッセージ欄でも各記事コメントでもお気軽にどうぞ
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これはK96さんのwebマンガ+イラストサイト「870R」(サイトは18歳以上推奨)「HANA-MARU」からの二次創作であり、「王さまとブヨピヨ」「サミー・エバーパインの逆襲」の続編です。


全8話。第1話はこちら。他のHANA-MARU二次小説はこちらから。


おとなむけ。おこさまは よまないでくださいね。

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騎士ハルミオンと十二の試練(5)
 その頃、クドージンは森の木こり小屋に帰宅していました。
「ただいま帰りました。すぐにご飯の支度を。おや?」
 いつもなら散らかり放題のおもちゃが、きちんと片づけられています。
「チチチ、将軍ー?」
 小屋の周囲をざっと探し、屋根にも上りましたが、アマネリアとサミーがいるだけです。
「お月見デート中すみません」
「ちちち、ちげーよ」
「将軍はいらっしゃいませんか」
「猫ちゃんなら、クドージンさんが連れてったでしょー、昼間」
「……!」
 クドージンは無言で屋根を飛び降りました。
「おい、ニャンコはさらわれたのかよ、誰にだ」
「だから、そっくりのクドージンドールさんにでしょ」
「ありゃ人形だろ。人形を操ってた奴がいるんだな? 悪の組織か?」
「いえ」
 クドージンは居間へ入ってカーペットをめくります。
「あのドールには自我が芽生えていました。メモリ増設と学習を重ね、急速に人間に近づいていた。充電を忘れてしまうほど」
 床下の隠しスペースには強化アルミのケースがあり、クドージンは拳銃を取り出しました。
「そっくりな私の存在に混乱し、アイデンティティクライシスに陥ったドールは、自我の保証を求めるあまり、唯一ドールと本物の見分けがつくはずの主に答えを求めたんです」
「もすこし噛みくだいてもらえねえか」
「どこかへ将軍を連れ出し、ブヨピヨと唱えて猫かぶりを解いたのでしょう。愚かな、天使将軍の力を一気に解放すればどうなるか、奴には理解できるはずなのにっ……」
 一瞬の激昂を抑え、銃に弾を込めます。
「解放するとどうなるの?」
「またたく間にトキ神の注意を惹くでしょう。出現したと同時に捕捉制圧されたかと。小賢しい猫偽装で神をあざむき続けていたとなれば、以前より罪は重いはず……」
「それで、これからどうするんだ」
「ちょっと地獄へ行ってきます」
 クドージンは銃口をこめかみに当てました。


第6話へつづく!)
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