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あとがきテンプレをお借りして振り返ります。皆さまお疲れさまでした!
■作者名
歩く猫
■サイト名&アドレス
別冊猫背文庫
■参加ブロック、作品番号、作品タイトル、作品アドレス
A04「クロランドの流れ矢」
■ジャンル
異世界ファンタジック落語
■あらすじ
娘さんの髪飾りは自分の矢じりだと言って、旅装の男が押しかけた。父親のアリンは一計を案じる。
■意気込みテンプレを使用された方は、URLを教えてください。
こちら
■推理をかわすための作戦は?
全く考えられませんでした。セリフ優先のため改行多く制限キチキチで、記号や普段しない言い回しなど、フェイクに回す(頭の)余裕なし。せめてサイト作品で変化をつけるべと新作をSFでやってみたり、いやかえって怪しいと未完のFT過去作をアップしてみたり。
■作品のネタを思いついたきっかけは?
狩人がなくした矢じりを別部族の乙女が髪飾りにしている、という書きかけのファンタジーがありました。それはそれで別のお話に脱皮したので(未発表)、残った矢じりネタを再生しました。
「放たれた矢が…」という冒頭の一文は、何かで読んだ外国の箴言。過去メモをひっくり返しても引用元が思い出せず、ご存知の方おられたら教えてください。「自由だと叫ぶ」のあたりなど、自分で考えたんじゃないことだけが確かです。短期記憶が(涙)
お題「道」は、「蛇の道はへび」が言えたらいいなと。
■ストーリーの構築において気を使った点、苦労した点などあれば教えて下さい。
地の文は冷静に、台詞は落語みたいに。父親が娘に男をけしかけるシーンは特に「植木屋娘」という上方落語を思いながら書きました。方言中心に小説を書いたことがないので上方ではなく江戸っ子に。標準語的エセてやんでい。
落語の娘は親の思惑通りすぐポーッとなるんですが、シキはちょっと反抗させてみました。まあ初対面であそこまで惚れ込む父ちゃんがせっかちすぎ。同じく初対面のカラバドが隠し事をしないのは戦争を止める気だったからなわけですが、腹の底がなさすぎて嘘臭かったかなあ。
落語落語と思っていたので、サゲでタイトルに収斂したらドンドン(太鼓)、お囃子に乗って退場してしまい、小説としての読後感がかき消えるのはこのせいか…
■削ったエピソードなどありましたか? 作成裏話歓迎です。
ここは大事な描写、削れない、と思っても削ってみるとそれなりに読めるんだなあという発見が何度もありました。何を優先するか、ダラダラ書くのは何のためか、見直す上でとても勉強になりました。ザクザクと削り、それが文体覆面になったような。サイト作品はのびのび、ダラダラ書くからなあ。短編は書いても瞬殺数ページ。二十枚という分量を普段書くかどうかも推理ポイントになるんですね。
シキ・プエリョ姉弟の年が離れているのはコーラが後妻なのかなと思ったのですが、「やっとできた次の子」のようにも思います。できなくてもう諦めていたので、シキはずっと一人娘のつもりでおり、それで「ちゃん」付け。うーん、後妻でもいいのですが、「嫁に行けどっか行け」とあまり言えない立場になりそうで。アリンに次いでたくさんしゃべるキャラなのにこの基礎の弱さ。娘を近くに住まわせたいという希望はあるはずですが、カラバドの移住が分かったときの「キャッホウ」リアクションが、大詰め展開のうわすべり感になってしまったと思うので、なんとか固めてあげたいです。(9/10追記:ハハーン、アリンに向かって「シキちゃん」を言うからダンナの連れ子的空気になんだな。ハハーン)
宙に浮いた大量の発注武具は投げっぱなし。どうすんだ。返品ききますか。キャンセル料だけでもえらいことに。
■その作品の続編または長編化のご予定は?
単語いくつか、数段程度の加筆を予定。削り作業は制限のためで、やっぱりダラズル描写が好きなのです。あと続編を書けたら書きたい。こんなこといつも言ってますが。
木場のミロイに同情票が集まり、再考中。シキの反抗材料として「アタシだって言い寄る男のひとりやふたりねえ」と言わせるためのあとづけキャラでした。決められなかったバックボーンが二つありまして、1)本当に父の目を盗んで交際中。最近出会ったカラバドにトキメキ、シキはフリーという前提で進む縁談に罪悪感、揺れるオトメ 2)カラバドカラバドうるさく言われ、ヤケ気味に。まだ結婚とかどうでもいい。父には大げさに報告 という感じ。近所のガキ共は皆借金棒引き狙いであるとアリンに言わせて満足してしまったのと、シキの本心を透かし見せる方法を思いつかず、触らずじまい。これを続編のネタにできるかな? 1)にも惹かれるのですが、「なら矢じりはミロイと二人で見つけたんだね」と、私の中の理屈つなげ屋が言いまして…運命の矢じりに他の男が割り込むのは、むむー
大詰めの障害物要素が尾を引くのは、本筋の方のフィナーレ感が足りないせいもあると思うのです。ニューカップルの補強としてラスト一文を「~髪飾りは、そもそもの初め[ 、港の雑踏で ]若い二人を引き合わせた、吉祥の赤い矢じり。 」にしてみます。人ごみの中ばちっと目が合った出会いのシーンがフラッシュバック…するといいな。カラバドはマイ矢じりに気付くよりまず、薄い金髪に赤リボンという派手ムスメにオッと目をひかれたんだと思います♪
■その作品で気に入っている箇所はどこですか?
恋する人が直接恋を語らない感じ。一家それぞれの持ち場を割り振れたこと。口から生まれたアリン、ゆったり構えたコーラ、噛み付くと元気なシキ、のびのびプエリョ。
結婚相手は大都住みがいいとか、受け荷を捌くのにアリンの顔が使えるとか、現実的な都合だけで結ばれたような気がしてしまうとき、シキとカラバドが赤い矢じりを見て「いや、運命…♪」と思える仕掛けにできた、と思う。
■推理期間中、褒められた点は?
最初の一文が効いてる。時代市井ものっぽい道具だて。矢じりが綺麗。アリンのキャラ。金貸しという設定。会話の勢い。カラバド好青年。ロマンチック。終わり方が粋。など。とにかく「テンポよし」「一気に読んだ」とのお声を多くいただき、そのあっという間っぷりに「あれ、何か忘れ物?」感が喚起されたものと思われます。どこかで何かの印象を定着できるはず…やってみます。四散気味のバランスを整理してメリハリにという助言になるほどと思ったので、キャラの基礎がためによる全方位強化を目指してみます。何だその逆張り^^。制限に悩まされたという思いがあるせいか、つい加筆増量方向に希望を抱きがちになってしまいますが、ぐっと分厚くしてから、贅肉を削ってみようか。まずは女性陣の身元から練り直し。
矢じりが赤いとハート型っぽいというのは言われて気づきました。ほんとだ!ほわわーん
真っ直ぐすぎて曲がれない(カラバド)というのは言われて気づきました。ほんとだ!フロック掛けことば発生、狙いでしたという顔をしてみよう^^。
■推理されてみて、いかがでしたか?
思わぬ文体フェイクができており、ほほうーでした。やっぱり自分では分からないところを見てもらえるなあと。意気込みの「作戦アリ?ナシ?」「ヒントになりますか?」はほんと読みようで変わる。あと、覆面ではいつもサイト作をじろじろ見ていただけるのがドキドキです。
■あなたの作品だと推理された作品はありましたか?
「A02 □□■□□ □□□■□」をさわりだけ読みましてキュート!嬉しい誤答です。穴埋め要員で「A12 もんどう」もありつつ、ほぼ当てていただきました。
■あなたの作品が他の方の作品だと推理された作者さんはいましたか?
掲示板の質問を踏まえ、私は「>あなたの作品の作者だと間違われた作者さんはいましたか?」と解釈します。意気込みテンプレと対になる質問ですよね。
並木さんとREDさんのお名前がありましたが各一票のみ、ほぼ当てていただきました。
※意気込みテンプレ「>■前回と同じブロックだった作者さん、今回もいますか?」を、「同じブロックだった作者さんは今回も【同じブロックに】いますか?」と勘違いしておりました。探偵さんへの推理材料を揃えておけませずご不便おかけいたしました。
■推理してみて、いかがでしたか?
恥ずかしながら、今回「いっこだけでもブロックパーフェクト」を目指しておりました。自信があるって怖いことです…
前段階の捜査方針設定がまず見当はずれなのです。結局頭がぐちゃぐちゃになり、下記のごとき惨敗。推理ニガテだなー、見当もつかんなーといつも気が重いのですが、手を付けると夢中になっている覆面マジック。
■あなたの正解率、どのくらいでしたか?
B…5/12
C…8/12
D…9/12
E…9/12
F…2/12 ぎゃふん
G…4/12
37/72、うおー、よく当たったCDEも多分平均点以下ですね^^;
■この企画に参加して、改めて気づいたことはありますか?
改めまして、書き手の皆さまには無遠慮な感想を長々ご辛抱いただき、本当にありがとうございました。文句をつけた理由を具体例でしか言えず、出すぎた提案が漏れ出しなどしておりますが、いち初読者の印象として、意識のすみっこに置いとくなり丸めて遠くに捨てるなり、ご自由にお使いいただければ幸いです。
自分では、どういう小説を目指していくかという大がかりな問診ができたつもりでいます。普段の読書は無精で「好き」ポイントを掘り下げることならできるのですが、違和感を覚えた箇所で「どうしてそう感じるんだろう」と立ち止まることはめったになく、大勢の人の目に緊張しながらそれを言葉にすることに、いつも新鮮な興奮を覚えております。ヘンタイ。大所帯だけに一定人数の感想子が見込め、無理して褒めなくても誰か気に入って褒める人がいるだろうと思えるところも、この企画ならではですね。「気が楽でいいや」と思ってるのは私だけか(汗)。
読ませていただく側になると数行感想の方が読みやすく、ポイントも伝わるなあと思うのです。しかし、同時期に同じものを読み込んでいる人がたくさんいる、企画作品に触れた皆さんでなければ読めないものを書いていると思うと、ついつい力が入りました。総記事合わせるとえらい文字数になりましたが、反論・疑問含め企画体験を共有していただけましたら、報われる思いであります。
行ったことない場所やったことない行動、どんなでっちあげも許される小説という枠の中では、せめて作り話をしない。ということが、私の目標とするもののようです。これから慌てて自作を振り返ります。読み直すときに感じる「あわわ」という違和感がこれで少しでもなくなれば。夢中で書き、書き上がったときの気分もまた格別で、でも後から何度も読んで楽しいものになってない、という思いがあるのです。一番の読者は自分というお恥ずかしい話。
作者の正体が分からないというだけで、目を皿のようにして文章と向き合えました。感想・推理をたくさん読み、さまざまに目を開かせていただきました。重箱感想で鍛えられるのは創作スキルのほんの一部、「推敲脳」の部分なのだと思います。着想が命を吹き込まれる瞬間について、多彩な作品から刺激を受けまくりました。大規模な企画を主催運営されたネジ子さんに改めて感謝を。ありがとうございました!
■参加作品の中で印象深い作品をあげてください。
B02 a Fairy tale, a Fair liar 注
B09 我往此道
B11 本とキム子とスイカバー
C12 八月の空蝉 注
D03 ナキオニ
E02 サクラ散る
E04 地球全周1/40000000と少しの世界 注
E12 世界ノ果テノソノ向コウ 注
F03 魂に著作権はない 注
F09 シーキング☆ザ・プリンセス
G04 道端の石 注
G07 父へ
G10 草いきれの道
G12 エバーグリーン
自ブロックのAは読んでいませんので…。
■参加作品の中で印象深いタイトルの作品をあげてください。
A01 締切直前における特定の覆面作家企画4参加希望者の漸近線的記録あるいはマグネシウム燃焼時的アイデア
A02 □□■□□ □□□■□
そりゃもうあなた。すごい幕開けだーと身を乗り出し、同ブロックに自作を見つけてのけぞったもんです^^。
■参加作品の中で面白かった3作品&一言感想、お願いします。
B07 俺は不良
読んで楽しい言葉の遊園地。
D02 サヌザと共に ~草原の道~ 注
見て楽しい異世界幻燈機。
E01 コロンナ33遅き午餐
聞いて楽しい美文のつづれ織り。
企画前に名指しで記事を書いて、お呼びたてしてしまいました鶏米です。その節は、どうもありがとうございました。
今回、感想をすごくドキドキしてお待ちしていたので、実際に目にしたときにはうわあと。
推敲不足気味な箇所や、削除したシーンをビシバシと突っ込まれて、ああ、やはり分かってしまうんだなと(苦笑)
それでも、今までになく突っ込まれたので密かに楽しく&よい経験になりました。ありがとうございます。
『クロランドの流れ矢』も楽しく読ませていただきました。
裏話のカラバドと娘のあたりを読むと、自分の感想がちょっと恥ずかしいです。でも、娘さんのちゃきちゃきさは落語で納得。会話のテンポが好きな作品でした。
それでは、失礼いたします。
あとがきを読ませていただき、携帯入力一本勝負というアクロバティックスタイルにまず脱帽でした。枚数制限や配分の苦労など、自分も書き手として知っているはずの舞台裏については脇へ置き、見えるものにしか反応できない近視感想で申し訳なかったです。勝手なウェスタン観を押し付ける無理難題も、あくまで作品と私の対話ということでお許し願いたいのですが、自分の子である作品をこづき回されている親御さんの気持ちになると、やっぱり「うわあ」ですよね。よい経験と言っていただけるものにできたかどうか、反省を重ねていきます。落語会話を楽しんでいただけてよかったです。ありがとうございました!
企画でご一緒させていただいた冬木です。
このたびは大変お世話になりました。
面白かった作品に拙作を上げてくださって、また過分な&とっても楽しい感想も、ありがとうございます!
ところで、今更ですが、覆面3の時に拙作『腐乱天使』の感想の中でご指摘くださった点、改稿の際にありがたく生かさせていただきしました。
その節は、有益なご指摘、ありがとうございましたm(__)m
なので、今回も、歩く猫さんの赤ペンを密かに楽しみにしてました。
今回ご指摘の点(『あると知れた』はなくてもいいかも)も、確かに無くても意味は通じるだけでなく、無いほうがリズムがいいかもと思ったので、検討してみようと思います。
ありがとうございました!
自分の後書きにも書きましたが、『クロランドの流れ矢』、とても好きな作品でした。
プエリョちゃんの『やう』にノックアウトです!
では、長文失礼しました。
『腐乱天使』の改稿版は推理中に拝読し、「なるほどこういう方法が!」と私も勉強させていただけました。今回も余計な呟きを入れましたがお邪魔にならなければ幸いです。トリさん続編の構想がおありとのことでとっても楽しみです!サヌザが楽師くんのことを手のかかる雛扱いという設定にモエモエ…
冬木さんのあとがきでは『鷹の井』のお話も興味深かったです。ケルトで能で、詩で戯曲で、すごい歩幅の翻案越境文学(厳密ではないコトバ^^;雰囲気です)ですね。文学に夢と現実を越境させる力があるとき、距離的に遠い文化同士も深くつながるのでしょうか。他の方のあとがきでも色んなインスピレーション源が挙げられていて「ほほう~」でした。これも企画ならではの楽しみですね。
プエリョは密かにお気に入りなので嬉しいです!「やう」と言ってサヌザの羽根をモフると思います♪