管理人・歩く猫 これっぱかしの宝物について。真田丸とネット小説など。ご感想・メッセージなどは拍手のメッセージ欄でも各記事コメントでもお気軽にどうぞ
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これはK96さんのwebマンガ+イラストサイト「870R」(サイトは18歳以上推奨)「HANA-MARU」からの二次創作です。他のHANA-MARU二次小説はこちらから。
はなまるファンとふざけたおとなむけ。おこさまは よまないでくださいね。
全16話。第1話はこちら
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冷酷王のスピーチ(6)
「―――って、事務机に近うよったら書類の時系列ファイリング手伝わされるって何だよバイトかよ」
ナイトは指サックを道に叩きつけます。
しょっぱい謁見に失望し、王宮を後にしたナイトは、黒い表情で黒いノートを取り出すのでした。
「『てめー教会オーナーだろ。ボーナスよこせや。城くらいよこせや。何だあの事務スキル。ナントカ王ってカッコイイ風な異名つけたの誰だ。指サック王にしとけ』……っと痛え!」
歩きディスノートに夢中になっていたナイトがつまづいたのは、屋台のイーゼル看板でした。
「んだよ、カレー屋!」
「気を付けて。歩きディスノは危ないし、あなたダークサイドに引き寄せられてるわ」
「引き寄せられるなら君がいいなお嬢さん☆」
ナイトにとってすべての女性は明日のお客であり、初速ゼロから星を飛ばすのに1秒かかりません。
「エプロン似合うよ。お嫁さんにしたいタイプだね☆オーラッ」
「んーお申し出は嬉しいですけど、猿シッポってことは類人猿のかた?」
「こ、これは偽シッポだよ。見たまんまを信じちゃうなんてカワイイねオーラッ」
「神からすれば、出来事は見た目がすべてなのよ」
カレー屋のトキちゃんはそう言って、ナイトを上から下までながめました。
「あなたの見た目はちょっと心配ね。満月に理性がキレて巨大化しそう。おっすオラ大猿?」
「えっ、あっ、違いますオーラッ……」
「えっ、あっ、違いますオーラッ……」
「カレーいかが?」
「急だね……えっと同伴なら」
「ひとりメシできないタイプね。まあ座って」
かみ合わないまま、ナイトはベンチにおさまります。
「鎮静効果のスパイス多めにしておきますね」
アーユルヴェーダにもとづく薬効カレーをよそいながら、トキちゃんは思案顔であたりを見回すのでした。「何だか時空の見透しが悪い……、魔法帯域を騒がす邪気のせいね。恋の予感に似てるけど、どこかで誰かの超ゲスい下ネタが進行してる感じ。心配だわ……」
その頃、恋かも知れないがっぷり四つの下ネタは、壁ドンから床ドンに進行していました。
「リュー、こっちを見ろ」
「嫌よ」
馬乗りに乗っかられたリューはぎゅっと目を閉じ、ブンブン首を振っています。
「王さまにやったみたいに暗示をかけるんでしょ。ハルにお城あげたときのアレでしょ」
「さすが同業者、メンタルが強いですね。魔法スレスレの精神力で支配をしりぞけている」
「クドージン! あんたがヤればいいじゃない、下僕でしょ! なに距離取ってんの!」
クドージンズは、見て見ぬフリの体育座りで待機しています。
「私は防御系が弱く、オンナ度を上げた将軍に接近されると気を失ってしまうのです」
「そういや魔女出現のときは森で昏倒してたっけ……ってのんきに回想してる場合じゃないの。そうだドールなら! メンタル関係ないって!」
「確かに汁出る仕様ですが……、万一、コトの最中に頭脳AIを乗っ取られた場合どうなるか」
「AI乗っ取り? そんなことが可能なの?」
「実は、ビリビリに乗じて何度か侵入を許しているのですよ。すぐ人間と同期して憑依をはじき出しましたが」
「その副産物として敵の情報が読み取れたのです。デンキウナギからの紆余曲折とか」
「ついでで瞬間充電されたし、よかったっちゃーよかったのですがね」
クドージンとクドージンは肩をすくめ、デュアルコアの頭脳を状況解析に集中させるのでした。
「 AIとのベッドシーン_人間クドージンは近づけず;」
「 同期ができないスキをついて=ホモ降臨;」
「 キレたティーンが魔力を解放// //正体即バレ(カレーの刑);」
「うーん、やはりこのルートはバッドエンドですね」
「リューさんこそ理想のお相手ですよ」
「リューさんこそ理想のお相手ですよ」
「 メンタル強靭にして_フィジカルかっちかち;」
「 地球と同い年の魔女からすれば_食べごたえ満点なオス;」
「入力情報サイテーなんだけど」
「ねーそんなカタく考えないでさ、とりあえずやってみて、嫌だったらやめるってことで~♪」
アマネリアは仰向けにされたリューの頭の上でホバリングしています。
「何よ。あんたは特等席で見物?」
「へへ、ちょっとフィールドワーク♪今後の参考に」
「肉食女子の犬食いなんて参考にしちゃだめよ」
「アマネリアさんには、帯電レベルの判定のためにいていただいてます。どうです、さきほどからビリビリが止んでいませんか」
「ホントだ。くっ付かないね! ガチンコ☆骨の髄まで女体化大作戦、有効みたい!」
「よし。観念してもらうぞ」
「ひ…………!」
髪をつかまれたリューが恐怖に目を見開き、アマネリアはメモ片手に身を乗り出しました。
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