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  管理人・歩く猫 これっぱかしの宝物について。真田丸とネット小説など。ご感想・メッセージは記事付属コメントかページ最下段のフォームどちらでもどうぞ
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これはK96さんのwebマンガ+イラストサイト「870R」(サイトは18歳以上推奨)「HANA-MARU」からの二次創作です。(HNじゃいこ)

他のHANA-MARU二次小説はこちらから。

全3話。エセ童話ゆえにこころのひろい おとなむけ。おこさまは よまないでくださいね。
 



わらしべしょちょうじゃ(1)


 むかしむかしあるところに、一匹のしょちょねこがおりました。
 しょちょねこはわらしべを振り回して遊んでいましたが、ひとりでは楽しくありません。
 そこへハルがやってきて言いました。
「遊ぶっスかー?」
 嬉しくなったしょちょねこは、ハルの頭に飛び乗りました。
「猫じゃらしして遊ぶんじゃないんスか、イテテテ」
 すると女の子がいっぱい寄ってきました。
「猫ちゃんカワイー」
「私も私も」
 女の子は争って小動物に群がり、ハルはたくさんお持ち帰りができました。
「ナンパ大成功っス! これお礼っスよー」
 ハルは手作りのオモチャをくれました。廃棄でぃーぶいでぃーを棒に通した追っかけ車はキラキラ転がってわらしべよりは面白いのですが、裸の女子がプリントされてる意味がしょちょねこにはよく分かりませんでした。

 

 そこへ松永がやってきました。
「お、そのディスクいらねえのか? ベランダのカラスよけにもらっていいか」
 松永は鳥害に困ってるお隣さんの方に向けてAVディスクをずらっと吊したので、とんでもない変態男と近所で噂されるようになりました。
「もー、雅美ちゃんに超誘惑されてどうしよう♪しょちょねこさん、ありがとね」
 変態とか気にしない天音はすっかりその気で松永の部屋に入り浸り、自分の部屋はしょちょねこに使わせてあげることにしました。



 気持ちのいいベランダでしょちょねこがウトウトしていると、何やら不気味な気配を感じます。
「何やねん、この愛しすぎる生きもんは……、ワシは、ワシはもう」
 間一髪! しょちょねこは弁天のハグをかわして手すりに飛び移りました。しかし身の軽い弁天はベランダづたいに追ってきます。
「待っときや。今ワシがキャッチのギューでベロベロしたる~」
 後ずさったしょちょねこはカラスよけのヒモにつまづき、爪だけでぷらーんとぶら下がってしまいました。
 弁天はハアハアしながらDVDを一枚一枚たぐり寄せます。
「おいで子猫ちゃーん、どんな女優より君がエロスや。あり、これワシが出演した泥んこ企画やんか。絶版なってるレアもんやで」
 ハルが「いらない」に分類したキワモノDVDに気を取られているうちに、弁天はドカスカと顔を踏み歩かれました。



 闇雲に逃げているうちに夜になり、しょちょねこは寒くなってきました。
「ぶお~」
 蒸気に誘われて小窓からボイラー室に入ると、そこは女性用サウナです。
「見てパトラ、猫ー」
「ほんとネ。あ丸くなった」
「あったかくて油断してるのねー」
「日光東照宮の眠り猫の参考にしたいヨ。ちょっと生け捕るネ」
 バスタオルいっちょのアマゾネスに血祭りにあげられる夢を一瞬で見たしょちょねこは、あちこちぶつかりながら逃げました。



 あてもなく裏路地をたどっていくと、割烹料理屋のゴミ捨て場からいい匂いがします。
「くるきゅー」
 お腹がペコペコだったしょちょねこは、どんがらごん☆とポリバケツを倒してしまいました。
「いや怖、何の音どすやろ?」
「私が見てきましょう」
 趣味で八千菊の板前研修を受講していた工藤は、ゴミだらけのしょちょねこを抱えて戻りました。
「んー、食べもん屋に猫は堪忍え」
「では私が保護します。しかし困ったな、猫を飼ったことはなくて」
 工藤は地道に調べて猫用品を買いそろえました。
「子猫カリカリ、トイレに爪とぎ毛づくろい。毛玉対策には専用の草を食べさせるのか」
 良い草があると評判のネット通販で申し込むと、栽培キットが送られてきます。
「種から育てるとは本格的だな」
 多裂葉をした怪しい草はぐんぐん伸びて、説明書の指示どおりに刈り取りを終えた頃、笑顔の売人が回収に来ました。
「ご苦労さまですよー♪ハイ報酬」
「あのう、私はいつの間に栽培人に……」
「あれ、今さらビビったのかな? では失礼して口封じー♪」
 豹変した吉澤はあっという間に工藤を縛り上げました。
「にゃあにゃあウルサい君にはこれね♪」
 ブヨピヨ人形をもがっと口に押し込まれ、かじりつくことしかできないしょちょねこは、涙目で工藤を見守ります。
「こーこーこー、コケー! コケー!」
 吉澤は電話に向かって鶏の鳴き真似をしていましたが、しばらくしてやってきたのはおネエ言葉のトサカ男でした。
「ちょっと、呼び出しなら普通にしゃべってよ!」
「ほんの暗号ですよー。一般人ひとり始末ヨロシクなんて、電話口じゃ言えませんから」
「その暗号わりと理解してる自分がヤんなるわ。まったく」
 力仕事担当の劉はよっこらせと工藤をかつぎ上げました。
「……」
 カツンと振り落とされた眼鏡を握りしめ、しょちょねこは物陰から工藤を見送ったのでした。

第2話につづく!)


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